事業をやっていると、記帳について面倒だと感じる場面もあるのではないでしょうか。
記帳作業は簿記や会計などの専門的な知識が必要になりますし、間違いがあると追加の税金が発生することもあります。
このようなリスクを解消する手段の一つとして、記帳代行があります。
この記事では、記帳代行のメリットやリスク、選び方などを紹介します。
早速、見ていきましょう。
まとめ
記帳代行とは?
記帳代行とは日々発生する取引を帳簿に記入する「記帳作業」を外部に依頼することです。
記帳の重要性

記帳は決算書・確定申告書を作成する上で必要な作業です。
記帳の漏れや誤りがあると税務調査が入った際に、間違いを理由に追加で税金が課されることもあります。
また、記帳をすることで経営の状況を把握することができるため、今後の方針や施策を考える上で役に立ちます。
記帳代行サービスを利用するメリット
記帳代行サービスを利用する主なメリットは次の通りです。
■ 自分でやるより記帳が正確
■ 本業に専念できる■ 意外と手間が少ない■ 経理担当者を雇うよりコストを抑えることができる自分でやるより記帳が正確
簿記や会計などの知識が乏しい場合、記帳の正確性が損なわれる可能性があります。
誤りのある記帳を行うと、決算書の作成や正しい税務申告ができません。
その点、記帳代行であれば、簿記や会計などの知識が豊富な人が作業を行ってくれるため、間違いが起こりにくくなります。
本業に専念できる
記帳作業は知識が必要な作業ですが、慣れてくると単調になります。
単調な作業ではありますが、それなりに時間がかかります。
その点、記帳代行であれば、記帳に割いていた時間を事業の拡大などに回すことができるので時間を有効に使うことができます。
意外と手間が少ない
記帳代行サービスは契約や手続きが面倒だとおもわれがちですが、意外とそうでもありません。
領収書や請求書などを業者に送るだけで記帳を行ってもらえます。
また、IT技術が発達してきたため、スキャンするだけで良い場合も増えています。
経理担当者を雇うよりコストを抑えることができる

金銭的に余裕のない状態ではコストの削減が必須です。
経理担当者を雇うと、作業がない時間でもコストが発生してしまいます。
記帳代行は記帳をおこなうことに特化しているため、費用を最低限に抑えることができます。
記帳代行サービスのリスク
記帳代行はメリットが多いですが、反面リスクもあります。
記帳代行の主なリスクは次の通りです。
■ 情報が他人に漏れる可能性がある
■ 記帳のノウハウが蓄積されない■ 経営状況をリアルタイムで把握できない情報が他人に漏れる可能性がある

記帳代行サービスを利用するには、あなたの大事な資料を渡す必要があります。
そのため、情報漏洩のリスクがあります。
また、紙媒体で郵送などをすると、紛失のリスクもあります。
記帳のノウハウが蓄積されない
記帳代行は安価で便利なサービスですが、記帳のノウハウが蓄積されません。
将来的に自計化を考えている場合は、期間を決めて外注するなどの工夫が必要です。
経営状況をリアルタイムで把握できない

記帳代行を利用していると領収書や請求書などを送付してから記帳に反映されるまで、数日〜数週間はかかってしまいます。
そのため、記帳代行では経営状況をすぐに把握することができないリスクがあります。
■ 対策
特に個人事業主などのスモールビジネスでは、資金繰りなどが苦しい場合も多く、経営状況をすぐに把握したい場面も多いです。
このようなリスクは作業が早い記帳代行業者を利用すること、クラウド会計を利用して即座に共有することで対策することができます。
記帳代行サービスを依頼するべきタイミングは?
記帳代行を依頼するタイミングは次の通りです。
- 事業拡大のタイミングで記帳する時間がなくなったとき
- 自分の時間単価と合わなくなったとき
事業拡大のタイミングでは記帳する時間も惜しいはずです。
そのため、記帳代行サービスを利用することで事業拡大に注力することができます。
また、記帳代行は比較的時間単価が安い仕事です。
そのため、事業が拡大してきて、自分の時間単価と合わなくなってきたら外注してしまうのもいいでしょう。
記帳代行サービスの相場は?
状況やオプションの有無によって異なりますが、記帳代行の相場の目安は次の通りです。
月の仕訳数 | 月額料金 |
100仕訳以内 | 10,000円 |
101~200仕訳 | 15,000円 |
201~300仕訳 | 20,000円 |
301~400仕訳 | 25,000円 |
400仕訳以上 | 30,000円~ |
この他、従量課金の場合は1仕訳50~100円が相場となっています。
スポットで頼むのであれば従量課金でもよいかもしれませんが、長期間利用するのであれば月額がおすすめです。
記帳代行サービス選びのポイント
記帳代行サービスを選ぶ際に重視するポイントは次の通りです。
■ 実績
■ 説明の分かりやすさ■ 途中解約の有無■ 料金体系が明確■ 余計なオプションの有無■ 違法行為実績

記帳に関する実績が豊富かどうかは重要なポイントです。
実績やサービスの内容を事前にホームページで確認しましょう。
説明の分かりやすさ

事前に問い合わせをして、説明が分かりやすいか確認しておきましょう。
説明が分かりづらいと、双方の作業が滞ってしまいます。
また、あなたの理解度に合わせた説明ができる業者でなければ、後々トラブルに発展する場合もあります。
途中解約の有無

記帳代行業者はあなたの大事な情報を預ける相手になりますので、相性も非常に重要です。
品質が高い仕事をしていても言動に問題がある業者とは長く付き合うのは難しいです。
そのため、簡単に解約できるかも重要です。
また、お試しで利用できるかも確認しておきましょう。
料金体系が明確
初期費用や月額料金、金額が超過する条件など、見積りや契約時に細かく確認しましょう。
初期費用や月額料金、金額が超過する条件など、見積りや契約時に細かく確認しましょう。
余計なオプションの有無
記帳代行サービスの中にも様々なオプションがありますが、不要なオプションをつけることによって割高になってしまう可能性があります。
記帳代行サービスを依頼するときは必要な機能だけを選ぶようにしましょう。
違法行為

決算申告や税務上の判断を行うことができるのは、「納税者本人」か「税理士」のみです。
税理士資格を持っていない業者が税務申告書類を作成した場合、法律違反になりますので注意しましょう。
おすすめの記帳代行サービス
記帳代行サービスはさまざまな業者が行っており、その数は数百社以上にもなります。
依頼する業者によって料金なども大きく変わってきますので慎重に選ぶ必要があります。
おすすめの記帳代行サービスの比較は別記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
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まとめ
記帳代行にはメリットがありますが、反面リスクもあります。
自分の時間単価を考えて適切にアウトソーシングしましょう。